本コンソーシアムは、固体量子センサの社会応用を促進することを目的として
QST・東京科学大学・東北大学が共同で運営し、
企業における量子人材の育成及び量子センサ技術の普及を行います。

コンソーシアム参加企業

2025年5月 現在:15社 五十音順


  • 株式会社アイシン

  • 株式会社NHVコーポレーション

  • 株式会社JVCケンウッド

  • 澁谷工業株式会社

  • 住友重機械工業株式会社

  • 大日本印刷株式会社

  • 大陽日酸株式会社

  • 太陽誘電株式会社

  • TOPPANホールディングス株式会社

  • 日本特殊陶業株式会社

  • 株式会社VISION IV

  • 株式会社日立製作所

  • 三菱ケミカル株式会社

  • 横河電機株式会社

  • 株式会社レゾナック

お知らせ

量子人材育成プログラム 受講者の皆様からの感想/体験について

2025.08.18

コンソーシアム登録後、2024.12~2025.7の期間で量子人材育成プログラムを受講された方々の受講体験/感想について下記のとおり紹介させて頂きます。“固体量子センサ”や“量子人材育成”に関心を有する皆様の参考とされてください。

 
 

.【製造業 /イノベーション部門 の方々からの御感想】

  1. 自社の新規事業の開拓に向け、固体量子センサの社会実装や量子科学の最新動向を知るために参加しました。
  2. 量子科学の基礎知識がない私でも理解できるような、理論から応用まで段階的に学べる講義なので、社内での新分野検討に活かせる知見が得られました。
  3. 受講後は、社内で量子センサ技術の活用案を具体的に提案できるようになり、次期プロジェクトの検討につながりました。
  4. 経験者にとっては入門編が簡単に感じることもありますが、応用編では実務課題解決のヒントが得られ、各自の知識レベルに応じて学べる構成になっています。
    1. .


.【製造業 /研究開発部門の方々からの御感想】

  1. 量子センサの基礎原理からNVセンタの応用事例までを体系的に学べる内容で、特に実験環境でのデモは、技術理論を「実際の動き」として理解できるきっかけとなりました。
  2. 自社で課題となっていた測定精度向上のヒントを得られ、今では量子技術が社内研究テーマの一つとして本格的に検討されています。
  3. 自分の手で操作する機会が無いのは残念でしたが、実際に機材が稼働しているところを見つつ測定データ等などを確認できると共に講師が疑問点などの質問に即時に答えて頂けるので、その点は満足でした。
    1. .

※人材育成プログラムに御参加頂いた皆様のご意見を掲載用に体裁を整えております。

お知らせ一覧を見る

はじめての⽅へ

量⼦センサについて

01量⼦センサとは

固体量⼦センサの代表格、ダイヤモンドNVセンター

近年、量⼦がもつ特有の性質を利⽤して、量⼦コンピュータ、量⼦通信・量⼦暗号、量⼦センシングが注⽬されています。これらはいずれも量⼦ビットや量⼦センサと呼ばれるデバイスの基本的な単位である素⼦を⽤います。
QSTでは、材料に量⼦機能を⽣成させる技術を⽤いてダイヤモンドを利⽤した固体量⼦センサを開発しています。ダイヤモンドは炭素の単結晶で、この結晶中に窒素と空孔が隣り合った⽋陥を作ります。これを、窒素(Nitrogen)、空孔(Vacancy)の頭⽂字をとってNVセンターと⾔います。

量⼦の性質、電⼦スピン

ダイヤモンドNVセンターは、電⼦スピンの性質を持たせることができます。スピンとは、⼩さな磁⽯のようなもので、量⼦特有の性質です。
電⼦スピンは、周囲の環境に敏感に反応します。それを利⽤して固体量⼦センサとして利⽤できます。

電⼦スピンは、周囲の環境の変化で電⼦スピンが敏感に反応する。

測定の⽅法

1)ダイヤモンドNVセンターに緑⾊レーザーを当てると⾚く光ります。NVセンターをセンシングに利⽤するには、緑⾊レーザーとマイクロ波を⽤います。

2)NVセンターを測定に利⽤するには、緑⾊レーザーとマイクロ波を⽤います。緑⾊レーザーを照射した状態で、マイクロ波を加えます。マイクロ波の周波数を変えていくと、N V中の電⼦スピンの共鳴により、発光強度が暗くなるポイントが⽣まれます。このポイントが、周囲の環境で変化します。

02QSTの取り組み

量⼦ビームによる量⼦材料(強み)

⼤型量⼦ビーム施設を⽤いて、材料に量⼦機能を⽣成することが出来ます。新しい量⼦材料を探索することも出来、最先端の物性研究を進めていくことができます。また電⼦線は照射⾯積を⽐較的⼤きく取れるため、⼤量の試料も作成することが可能です。

量⼦技術の橋渡し

従来からQSTがもつ⼤型量⼦ビーム施設では多くの企業にご利⽤を頂いています。QSTは量⼦技術、量⼦センサ技術も産業界に橋渡しをしていきます。量⼦ビーム施設に加えて、量⼦センサの性能を評価できる「テストベッド」を整備しました。これらは、QST⾼崎研に加えて、東京⼯業⼤学と東北⼤学にも整備され、3ヵ所で利⽤することができます。
※テストベッドについては内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進」で整備しました。

03基盤拠点の役割

⾼精密な量⼦ビーム技術を駆使して最先端の量⼦ビット・応⽤技術の研究開発を⾏い、産学協創を通して世界最⾼品質の室温量⼦ビット(量⼦マテリアル)を広く供給します。

量⼦ビーム施設

イオン、電⼦、光⼦等の量⼦性をもつ粒⼦や波のビームを総称したものを量⼦ビームと呼びます。QSTは、⼤型の量⼦ビーム施設を持ち、新しい機能性材料・デバイスの開発や評価などに幅広く利活⽤しています。また、外部機関も利⽤できる施設として運⽤実績があ
り、広く利⽤されています。

オープンイノベーション

QSTが進める量⼦センサについては、量⼦コンピュータや量⼦ネットワークと⽐較しても産業界には受け⽫がまだまだありません。今後、QSTでは固体量⼦センサ⽤のテストベッドを整備していく計画ですが、テストベッド利⽤による量⼦センサの普及と量⼦⼈材の育成を進めていくには、産業界に興味を持っていただき、情報・⼈材交流などを通して連携を深めていく必要があります。

量⼦技術基盤拠点が⽬指す量⼦技術

量⼦ビット・量⼦センサは従来、極低温が必要とされてきたが、室温で使えるようになると、常時健康モニタ等のウェアラブルデバイス、⾃動運転制御・運転者モニタ、道路・橋梁・トンネル等のインフラの健全性・利⽤状況モニタ、家屋・⼯場内の機器制御・監視など、適⽤範囲が⼤幅に拡幅され、⽣産性⾰命を通した経済成⻑、健康・⻑寿や安⼼安全で持続可能な社会の実現に⼤きく貢献します。

量⼦⼈材育成プログラム

毎⽉2~4⽇間(基準)、量⼦⼈材育成プログラムを開催します

固体量子センサコンソーシアム入会申込(手続き)

量⼦⼈材育成プログラムの参加を希望の⽅は、固体量⼦センサコンソーシアムに⼊会することが前提となります。

入会ご希望の方は以下の利用約款をご確認の上、同意するにチェックを入れ、申込書をダウンロードしてください。
必要事項をご記入の上、以下の送付先へ送付してください。追って担当者からご連絡させていただきます。

利⽤約款

コンソーシアム入会申込書(Word)

固体量⼦センサコンソーシアムに⼊会の⼿順

  1. 申込書ダウンロード
  2. 必要事項記入
  3. 指定メールアドレスへ送信
    メールはこちらから
  4. 申込完了
  5. コンソーシアム事務局からの連絡

教育プログラムの紹介

<令和7年度プログラム;逐次、開講日程等をアップデート予定です。>

レベル1

講義と見学を1日で行います。

講義(90分)
  • 量子及び量子技術についての全体概要
  • 量子センサの概要
  • 量子センサの実際
見学(2時間)
  • NV磁気センサと評価装置等の量子センサに関する機器の見学
定員
  • 4〜10人
受講料金
  • 11,000円/1名
次回開催
  • 4/30(水) 【開講済】
    東北大学 片平キャンパス
  • 6/17(火) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 東北大学:7~8月 開催無し
  • 9/17(水) 【〆切 9/3(水)】
    東北大学 片平キャンパスス
     13:00受付
     13:30開始
     17:00終了(予定)
  • 東京科学大学:7~9月 開催無し
R6年度開催 実績
  • R6.12.23(月)【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • R7.1.21(火)【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • R7.3.7(金)【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス

レベル2

講義と実習を1日で行います。

講義(90分)
  • NVセンタを用いた量子センシングの概要
  • CW-ODMRの基本
実習(2時間)
  • NV磁気センサの動作体験
定員
  • 4~5名
受講料金
  • 11,000円/1名
次回開催
  • 4/25(金) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 5/16(金) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 5/23(金) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 6/24(火) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 東北大学:7~8月 開催無し
  • 9/12(金) 【〆切 8/29(金)】
    東北大学 片平キャンパスス
     13:00受付
     13:30開始
     17:00終了(予定)
  • 東京科学大学:7~9月 開催無し
R6年度開催 実績
  • R7.1.31(金)【開講済】
    東北大学 片平キャンパス

レベル3

講義と実習を1日で行います。

講義(90分)
  • NVセンタを用いた量子センシングの概要
  • Pulse計測の基礎、ブロッホ球の見方
  • 代表的なPulse計測の原理と実装方法
実習(2時間)
  • NV磁気センサの測定評価方法
定員
  • 4~5名
受講料金
  • 11,000円/1名
開催予定
  • 5/30(金) 【開講済】
    東北大学 片平キャンパス
  • 7/18(金) 【開講済】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
  • 東北大学:7~9月 開催無し
  • 東京科学大学:8月 開催無し
  • 9/30(火) 【〆切 9/16(火)】
    東京科学大学 大岡山キャンパス
     13:00受付
     13:30開始
     17:00終了(予定)

レベル4

【個別相談】
レベル1から3を終了された方(※それ相当の知見と経験を有している方は事務局へ御連絡願います。)を対象に“共同研究前のステップ”として希望される量子センサの測定方法について行います。

教育プログラム受講申込(手続き)

参加ご希望の方は以下の【量子人材育成プログラム専門部会則】、【量子人材育成プログラム受講時の注意事項および禁止事項】をご確認の上、同意するにチェックを入れ、申込書をダウンロードしてください。
必要事項をご記入の上、以下の送付先へ送付してください。追って担当者からご連絡させていただきます。

申込書の送付はこちら

テストベッド利⽤

テストベッド利⽤を希望の⽅は、固体量⼦センサコンソーシアムに⼊会することが前提となります。

入会ご希望の方は以下の利用約款をご確認の上、同意するにチェックを入れ、申込書をダウンロードしてください。
必要事項をご記入の上、以下の送付先へ送付してください。追って担当者からご連絡させていただきます。

利⽤約款

コンソーシアム入会申込書(Word)

固体量⼦センサコンソーシアムに⼊会の⼿順

  1. 申込書ダウンロード
  2. 必要事項記入
  3. 指定メールアドレスへ送信
    メールはこちらから
  4. 申込完了
  5. コンソーシアム事務局からの連絡

現在、テストベッド単独での利用申請は受け付けておりません。
テストベッドの使用体験をご希望の方は、上記、教育プログラムの受講をお願いします。

固体量子センシングに関して相談がある方は、下記「相談」へ問い合わせください。

相談

お問合せ

各種申し込みはこちらから。量子技術に関してもお気軽にご相談ください。

よくある質問

レベルは1から順番に受けなければならないでしょうか。レベル4から始めることも可能ですか。
講義は、レベル1、2、3と順番に受けていただきます。
レベル4は個別案件ですが、基本的にレベル1~3の受講をお勧めしております。
なおコンソーシアム入会希望する方で、技術力、経験などによりレベル1~3受講を希望されない方は、入会前に事務局へ御相談ください。
会員の種別があるが(講義内容に)違いはありますか。
これまでの関係からQ-LEAP,Q-STAR,SIPと分けていますが、講義する内容に違いはありません。
プログラムへの応募人数が多かった場合、選考はありますか。
基本的には申し込みのあった順番に受け入れます。ただし、例えば1回の開催に1社から複数名の応募があった場合は、参加できる人数を制限する可能性はあります。
レベル1から3まで、1年間で開催するのですか。
ある期間にレベル1を開催したら、しばらくはレベル1は開催しない状態にはなりません。毎月の開催日にそれぞれのレベルを散りばめる予定です。
(講義内容の)対象はダイヤモンドNVセンターに限られますか。
講義はそれを主に対象としますが、レベル4に関しては炭化ケイ素(SiC)など、ダイヤモンドに限るものではありません。
受講場所を選ぶことは可能ですか。
受講場所を選択することは可能です。例えばレベル1を東北大学で受講、レベル2を東京科学大学で受講するなども可能です。
受講料は回数に限らず一人あたり1万円ですか。
1回ごとに1人あたり1万1千円(消費税込み)です。
申し込みの方法はウェブ上か、それともPDFを送信するのですか。
現状はPDFをメールで送信して頂いております。
レベルを上げるのに、試験等はありますか。
試験等はありません。
現在Q-LEAPやQ-STARに参加している企業も、量子人材育成プログラムを受講する際には、固体量子センサコンソーシアムに入会することは必要ですか。
必要です。なお、コンソーシアム入会時の事務手続きにお時間を要する為、プログラム参加希望日の3週間~1ヵ月前(基準)までに入会申請の提出をお願いいたします。

申し込み・相談・お問合せはこちら
※上記をクリックしてもメール画面に切り替わらない方は、「q-consult@qst.go.jp」をコピーし
全角@を半角@に直してメールの宛先へ入力の上、送信ください。

メールの件名に以下ののいずれかを記載してお送りください。
【固体量⼦センサコンソーシアムに入会】
【量子人材育成プログラムの申し込み】
【テストベッド利用の申し込み】
【量子技術相談】
【その他】